高校数学

定積分で表す関数: 大学受験生が知っておくべき3つのポイント

生徒

先生!定積分が混じった関数の求め方がわかりません

歩兵

あーかなりよくでる応用問題ですね、一緒に見ていきましょう!

目次

定積分で表す関数:導入

まずは、問題のイメージをつけるためにも例題を提示しましょう。ここからの内容は、概念的な話になるので、問題の解き方だけを見たい方は飛ばしてみてください!

例題

$$f(x)=3x^2+\int_0^2 f(x)dx$$

この等式が成り立つとき、f(x)を求めよ

定積分について

定積分。それは、皆さん馴染みのある言葉だと思います。今回の問題で大切なのは、定積分というのは、変数ではなく、単なる定数にすぎないということです。

これを理解しておかないと、今回の問題の糸口が見つかりません。定積分というのは、あくまである関数の指定範囲の面積であって、決して変数ではありません。不定積分では、積分定数という変数はありますが、定積分ではその積分定数は相殺されます。

定積分を含む関数:難点

この問題の難しい部分は、パット見ただけではf(x)の情報が少ないことです。f(x)がどんな整式か、何次関数なのか、はたまた三角関数なのか何も情報がありません。

無理に、f(x)が二次関数、三次関数と仮定して解答を作成してしますと答えはあっていても、理論は破綻してしまいます。

生徒

定積分の結果が定数なんて考えもしなかったよ、、、。


定積分で表される関数:考え方

それでは、例題を元に具体的な考え方を説明していきましょう。

例題

$$f(x)=3x^2+\int_0^2f(x)dx$$

この等式が成り立つとき、f(x)を求めよ

ステップ1:定積分を定数とみる

今の段階ではf(x)がどのような関数かはわかりません。それでも、定積分がある一定の値だという事は分かります。

そこで、\(\int_0^2 f(x)dx=a\)とおきます。すると、\(f(x)=3x^2+a\)となります。

ステップ2:定積分をaを用いて表す

先ほどの操作でf(x)をaを用いて表すことができました。それを代入して、定積分を計算してみましょう。

詳しくは後ほど解答で紹介します。

ステップ3:方程式を解いて、aの値を求める

先ほどの計算で、aの1次方程式が導出されるので、それを解けば、aの値を求めることができます。

最終的にはf(x)=の形で答えるようにしましょう。


定積分で表される関数:実際の解答

例題

$$f(x)=3x^2+\int_0^2f(x)dx$$

この等式が成り立つとき、f(x)を求めよ

解答

\(\int_0^2 f(x)dx=a\)とおく。そのとき、\(f(x)=3x^2+a\)となる。

ここでaを計算する。

\(a=\int_0^2(3x^2+a)dx\)

\(a=8+2a\)

\(a=-8\)

よって、\(f(x)=3x^2-8\)

歩兵

考え方さえ理解できれば、割とシンプルに求めることができます!

生徒

典型問題なので、難しいですけど得点源になりますね

今回は、定積分で表される関数について解説しました。これは、みなさんの学習で大いに役立つ分野なのでぜひ活用してください!

最後まで読んでいただきありがとうございました。

  • この記事を書いた人

歩兵

京大医学部現役生。地方の公立高校から合格。受験期の自らの体験をもとに「再現性がありかつ成績が伸びる勉強法」を発信している。

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