高校数学

10進法とn進法の相互変換: 大学受験生必見の完全ガイド

生徒

先生!n進法の考え方が全然わかりません泣

歩兵

n進法は苦手な人が多いからね、でも共通テストにもよくでる部分だから、しっかりマスターしよう!

目次

10進法とn進法の基礎を理解する

この部分は、概念的な話になるので、飛ばしてもらっても大丈夫です!

10進法、2進法とは

10進法とは、私達が普段使っている1,2,3,4,5,6,7,8,…といった数字のことです。基本的には、0~9の10個の数字を用いて数を表します。

それに対して、コンピュータ分野などでよく使われる表記法に2進法があります。これは、0と1のみを用いて数字を表しており、1,10,11,100,101,110,…といった風に表記されます。

10進法で99の次が100のように、2進法でも表記できる数がなくなれば、11から100といった風に桁が上がります。

10進法0123456789
2進法01101110010111011110001001
生徒

確かに、2進法って聞いたことあるかも、、、

n進法への拡張

では、2進法以外の表記も考えていきましょう。

勘の良い方はお分かりかもしれませんが、3進法では0~2の3つの数を用います。はじめから順番に0,1,2,10,11,12,20,21,…といった風に表記されます。

また、4進法では0~3の4つの数を用いて表記します。はじめから順番に0,1,2,3,10,11,12,13,20,…といった風に表記されます。

10進法012345678
2進法0110111001011101111000
3進法012101112202122
4進法01231011121320

つまり、n進法では0~(n-1)のn個の数を用いて表記されるのです。n進法の数は、大抵数字の横に(n)がつきます。

ここで大切なのは、使う数字は0~(n-1)であって、1~nではないということです。


n進法から10進法への変換

コンピュータなどの計算結果を用いるとき、コンピュータ上では答えは2進法で表示されます。しかし、1001(2)のように表示されても人間にはわかりにくいです。

よって、2進法を10進法に変換する必要があります。例えば、「りんごが1001(2)個あります」と言われるよりも、「りんごが9個あります」と言われた方がわかりやすいですよね。

2進法から10進法への変換

分かりやすいようにはじめに2進法で考えてみましょう。

10進法では、1桁目は1を、2桁目は10を、3桁目は100を、…といった風に表されます。例えば\(634={(10)^2}\times{6}+{10}\times{3}+{1}\times{4}\)と書くことができます。

2進法でも同じで1桁目は1を、2桁目は2を、3桁目は4を、4桁目は8を、…といった風に表されます。例えば、

$$1101(2)={2^3}\times{1}+{2^2}\times{1}+{2}\times{0}+{1}\times{1}=13$$

となります。

n進法への拡張

2進法以外にも考えてみましょう。3進法では、1桁目は1を、2桁目は3を、3桁目は9を、4桁目は27を、…といった風に表されます。例えば、

$$21021(3)={3^4}\times{2}+{3^3}\times{1}+{3^2}\times{0}+{3}\times{2}+{1}\times{1}=196$$

となります。同様にして、他の表示方法でも10進法に変換することができます。

生徒

何か慣れないからか少し難しいなあ

歩兵

丸暗記するのではなく、問題を沢山解いていくうちに慣れていこう

歩兵

もう1問応用問題を見ていこう!!


10進法からn進法への変換

今度は、10進法からn進法への変換を学習します。例えば、12を2進法になおすと1100(2)になるといった感じです。

歩兵

こちらの方が先ほどよりも少し難しいですが、頑張りましょう!

10進法から2進法への変換

はじめは、分かりやすいように2進法への変換を学習します。

導入

当たり前かもしれませんが、634という数字は100を6、10を3個、1を4個含んでいます。式で表すと、\(634={(10)^2}\times{6}+{10}\times{3}+{1}\times{4}\)です。

2進法でも同じように考えると、22という数字は16を1個、8を0個、4を1個、2を1個、1を0個含んでいます。これを式で表すと、

$$22={2^4}\times{1}+{2^3}\times{0}+{2^2}\times{1}+{2}\times{1}+{1}\times{0}$$

よって、22を2進法に直すと、10110(2)となります。

解き方まとめ

解き方

\(22={2^4}\times{1}+6\)

\(6={2^2}\times{1}+2\)

\(2={2}\times{1}\)

$$22=10110(2)$$

歩兵

次は、2進法以外でもやってみよう!!

10進法からn進法への変換

3進法などでも先ほどと同じやり方でできます。しかし、もっと簡単にできる方法があります!

今回は25を3進法で表していきましょう。

早計算方法

\({25}\div{9}={9}\times{2}+7\)

\({7}\div{3}={3}\times{2}+1\)

$$25=221(3)$$

10進法とn進法の相互変換:まとめ

今回の記事は、n進法の変換についてでした。不意に共通テストで出題されることもあるので、皆さんこの記事を見てしっかり復習しましょう!

最後までご覧いただきありがとうございました。

  • この記事を書いた人

歩兵

京大医学部現役生。地方の公立高校から合格。受験期の自らの体験をもとに「再現性がありかつ成績が伸びる勉強法」を発信している。

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