先生!1次不等式に整数条件が付いた問題がわかりません泣
あ~そこら辺はよく共テでも出るからね
なんとなく言っている事は分かるのですが、、
目次
1次不等式とは何か:基礎から理解する
1次不等式の定義と一般形
1次不等式とは、基本的に変数が1つしかない不等式のことを指します。この形を理解することで、より複雑な不等式問題にも対応できます。今回扱う問題は、唯単に不等式を解く問題ではありません。1次不等式の解を出したときに、条件を満たすよう、係数などを設定します。このような応用問題を扱う前に、まずは不等式の基本及び注意点をおさらいしましょう。
不等式
不等式を解くときには、1次2次関わらずいくつか大事な点があります。
ポイント
・a>0のとき、b<cならばab<ac
・a<0のとき、b<cならばab>ac
・a=0のとき、b,cの大小関係に関わらず、ab=ac
受験とのつながり
1次不等式は、大学受験特に共通テストの頻出事項です。共通テストでは、よく第1問の最後で整数と絡めて出題されます。共通テストは、とにかく時間がないので、ある程度考え方を知っておくと、より効率的に解くことができます。
もう1問応用問題を見ていこう!!
1次不等式と整数
実際の問題で見ていきましょう
例題
\({7x+5}\lt{6x+7}\),\({2x+3}\geq{x+a}\)を満たす整数xがちょうど5個存在するとき、定数aの値の範囲を求めよ
2つの式をそれぞれ解く
第1式を①、第2式を②とする。①を解くと、\({x}\lt{2}\)、②を解くと\({x}\geq{a-3}\)となる。
2つの解の共通範囲を求め、整数の特定
前で求めた2つの解の共通範囲を求めると、\({a-3}\leq{x}\lt{2}\)。この範囲の中に整数が5個含まれれば良い。範囲から分かるように条件を満たす整数の5個。
範囲の一方の端が2(2は含まない)なので、条件に当てはまるxは-3,-2,-1,0,1の5個。
整数に合わせてaの範囲を絞る
共通範囲の左端は、-3を含み-4を含まなければいい。よって、\({-4}\lt{a-3}\leq{-3}\)。整理すると、\({-1}\lt{a}\leq{0}\)
1次不等式と整数:実際の解答
解答
第1式を①、第2式を②とする。①を解くと、\({x}\lt{2}\)、②を解くと\({x}\geq{a-3}\)となる。共通範囲を求めると、\({a-3}\leq{x}\lt{2}\)。この範囲の中に整数が5個含まれれば良い。条件に当てはまるxは-3,-2,-1,0,1の5個。よって、\({-4}\lt{a-3}\leq{-3}\)。整理すると、\({-1}\lt{a}\leq{0}\)
1次不等式と整数:応用問題の考え方
こういう風に考えればいいんだね!
理解できてよかったね。でもこんな単純に解けない問題もあるんですよ。
え、どんな問題ですか?
応用例題
この問題の難しい所は、2つの式の両方に定数aが含まれているということです。でも、解き方は先ほどの基本例題と同じなので、一つずつ考えましょう。
2つの式をそれぞれ解く
第1式を①、第2式を②とする。①を解くと、、②を解くととなる。
整数が有限個含まれる条件を考える
整数が5個含まれる条件を考える
解答
まとめ:1次不等式と整数
ポイント
①aが含まれていても関係なく1回解いてみる。
②有限個の整数が含まれる条件を考える
③個数の条件を用いる
④全ての共通範囲を求める