プロフィール

・地方の公立進学校から高校3年間塾に通わず、1浪を経て京大医学部に合格。(歩兵について詳しくはこちら)
・塾や家庭教師における指導数は10を超え、医学部や国公立合格を多数輩出。
・現役医学生ながら「本質的な学び」や「誰にでも再現可能な勉強法」についてブログで発信中。
皆さん、勉強をする際に目標は立てていますか。
「この問題集を3周する」
「一日10時間勉強する」
このような目標を立てている方は多いと思います。しかしこのような目標はあくまで短期的なものです。
長期的、すなわち大きな目標がなければ、木を見て森を見ずの状態になってしまい、せっかく時間をかけたのに成績が伸びないということになりかねません。
また、大きな目標の例に「〇〇大学合格」などがありますが、このようにあまりにも大きすぎる目標は普段の勉強に取り入れることができません。
そこで今回は、誰もが意識すべき勉強の目標を3段階でお伝えしたいと思います。
それでは本編にいきましょう。
目次
ステップ1 教科書内容の完全理解
1章目のタイトルを見て
「よし、ステップ1はクリアしているな」
そう考えた方は要注意です。というのも、受験生の約85%はまだステップ1の段階にいるからです。上位15%に入っている自信はありますか?
このようなミスをしている人はまだステップ1にいると言えます。
ステップ1のミスの特徴
・そもそもわからない用語がある
・授業でやった気がするけど解けない
主にステップ1の人のミスは単純に教科書的な知識不足が原因です。この段階で問題演習を行っても間違いを量産してしまうだけで、成績は伸びていきません。
まずは教科書と基礎レベルの問題集を使って知識を定着させましょう。
そしてステップ1の人は以下のことを目標に勉強していきます。
ステップ1の目標
・教科書で重要な用語についてすべて理解できている
・教科書レベルの基礎的問題集でほとんどミスがない
・単語帳の単語をほぼ全て覚えている
ステップ1の目標はとにかく妥協することなく基礎を徹底することです。
勉強ができる人とできない人の差は、このステップ1の目標を達成しているかどうかだと歩兵は考えています。すなわち、しっかりと覚えるべきことを覚えている人が順調に成績を伸ばしていっているのです。
ちなみにですが、ステップ1の目標をクリアすれば中堅以上の大学には確実に合格できます。
しかしながら、
「そこまで全部を覚えるなんて無理」
そう思われた方は多いのではないでしょうか。実際に歩兵も、あまりにも覚えるべきことが多くて絶望していた時期もありました。
でも、大丈夫です。なぜなら、この歩兵ブログはそもそもステップ1の目標が達成できていない人を主な対象にしているからです。歩兵がどのようにして基礎力をつけてきたのか、そのために必要なことは何か、すべてお伝えするつもりです。
毎日1つでも知識がつけば、少しずつですがステップ1の目標達成に近づきます。一歩一歩、歩みを進めていきましょう。
基礎の重要性と基礎力をつける効果的勉強法についてはこちらを参考にしてください。

ステップ2 典型的な問題が解ける
おそらくこの段階にいる人は全体の上位15%に入るでしょう。
教科書内容を完全に理解している人は、問題の間違いのレベルが上がってきます。具体的には以下のようなミスが目立つようになります。
ステップ2のミスの特徴
・設定が複雑な問題の解釈ミス
・解法が複数ある中での解法の選択ミス
・定石を知らないことによるミス
・時間配分を失敗したことによるミス
これらのミスの主な原因は問題演習量の不足です。
この段階にいる方が目標とするべきことは次のようになります。
ステップ2の目標
・典型的な問題を確実に解くことができる
・定石を正確に用いて素早く問題が解ける
ここでいう典型的な問題とは、標準難易度の問題集に収録されているレベルの問題を指します。一冊の問題集を何周もして、すべての問題の最善の解き方をマスターしてください。問題を見て答えが出てくるレベルまで行けばもう言うこと無しです。
標準の問題集を一冊完璧にすれば、未知の問題に出会ったときに「これはあの問題集のあの問題に似ているな」という思考が働くため、つまずくことなく問題が解けるようになります。
はっきり言って、ほとんどの大学の入試問題は典型的な問題の融合です。ステップ2の目標をクリアできれば国公立大や早慶には余裕で合格できるでしょう。
実際、歩兵はちょうどステップ2の目標を達成する段階でしたが、京大医学部に合格することができました。
ステップ3 その場で考える問題が解ける
このレベルにいる人はもう上位5%には入っています。
ステップ3にいる人は見たことのある問題ではまず間違えません。したがって、やるべきことは一つだけです。
ステップ3の目標
・知識を前提として発想力が問われる問題に食らいつける
・初見の問題でも部分点が取れる
大学側も典型問題では差がつかないことがわかっているので、目新しい問題や発想力が問われる問題を出してきます。しかし、知っている知識を用いれば正解にたどり着けることがほとんどです。
したがって、主に志望校の過去問を用いて初見の問題に触れることで慣れ、本番に少しでも得点が取れるように対策をしましょう。この対策が十分にできれば、確実に東大京大、医学部に合格することができるでしょう。
まとめ
ここまで勉強をする際の長期的な目標について3つのステップで書いてきました。最後にもう一度まとめておきます。
ステップ1 教科書内容の完全理解
単語や用語といった基礎的内容を妥協することなく完璧にしましょう。
ステップ2 典型的な問題が解ける
標準難易度の問題を全て解けるように、問題演習を繰り返しましょう。
ステップ3 その場で考える問題が解ける
過去問を研究することで、発想力が問われる問題でも得点が取れるようにしましょう。
これらの各段階の間には大きな差があります。すぐに上に行けるようなものではありません。しかし、今日からコツコツと勉強すれば確実に目標を達成することができます。頑張りましょう。
最後まで読んでいただきありがとうございました。ご質問等ありましたらコメントをお願いします。
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それではまた(^^)/